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◆□◆参議院議員 藤木しんやメールマガジン No.053◆□◆
2017年6月23日発行
「農業の尊さを国政に」
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【通常国会が閉会】
先週末、通常国会が閉会しました。初めての150日間の通常国会
でありました。今国会は波乱に満ちたものでありました。森友学園
問題や加計学園問題、現職大臣の辞任もありました。特に加計学園
の国家戦略特区における獣医学部新設に関する議論では、参議院農
林水産委員会が野党側の追求の舞台となりました。私は、農林水産
委員会で3度、災害対策特別委員会で1度の質問に立たせていただき
ました。
皆さんご存知のとおり、農林水産関係では8本の法律が成立しま
した。個別の法案審議において必ずしも十分な審議が尽くされたと
は思えません。農業競争力強化支援法や生乳流通改革に関する畜安
法の改正については、今後の具体的な運用や制度設計が政省令・通
知によって決定されます。
主要農産物種子法の廃止については、従来の岩盤が崩された影響
がこれからどう出てくるかを注視しなければなりません。農工法
(農村地域工業等導入促進法)の改正については、優良農地が虫食
い状態のように開発されることがないようしっかりとした運用が必
要です。また、経済産業委員会では、地域未来投資促進法が成立し
ました。地方創生を旗印に、地域雇用の創出に資する等場合は農地
転用許可についても規制の特例措置を設けるものです。驚くべきこ
とにこちらは党の農林部会や農林水産委員会では議題にすら上って
いません。日本農業新聞ではこの法律への懸念を1面で報道しまし
た。私も農林水産委員会でもしっかりと取り上げ、私なりの懸念を
山本農林水産大臣にぶつけました。
【日EU等経済協定対策本部に参画】
日本農業新聞の報道等で日EU交渉の大枠合意が近づいているとい
う危機感を感じています。自民党では、西川公也先生を本部長とす
る対策本部を設置しました。対策本部には、交渉関係分野に対応し
た5つのグループが設置され、各分野の部会長を中心に各論の議論
を急ピッチで行っています。私は、農林水産を扱う第4グループの
幹事として役員会等にも参加させてもらっています。党内でしっか
りと意見を交わしながら政府与党としての基本姿勢を明らかにする
のが目的に議論を重ねています。
今後の日程、6月30日に交渉担当大臣の岸田外務大臣に、自民党
の意見としてはこうですというのを明確に要望してまいる予定です。
安倍総理が7月5日にはヨーロッパに行くのではないかという予測の
中で、スピーディに議論をしていく必要があります。通常国会が閉
会したからといって国政の議論が終わるわけではなりません。様々
な日程間をにらみながらあるべき方向を模索したいと思います。
【「攻め」と「守り」のバランス】
輸出促進の「攻め」と国境措置の「守り」、両方の観点から2回
にわたり関係団体のヒアリングを実施し、とりまとめに向けて議論
を行っています。
私自身としては、議論のベースとしては、農業者が将来にわたっ
て夢や希望をもって農業に打ち込める環境を実現できるかどうかだ
と思っています。TPP同水準を発射台とした議論であってはならな
いはずです。EUは、豚肉や乳製品について米国や豪州とは異なる共
同力があります。こうした基本的な違いやこれまでのEUとの貿易状
況の全体像を踏まえ、慎重に議論を積み上げる必要性を再認識した
ところです。
特に、現場には米国のTPP離脱以降、EUとのEPA交渉が情報開示す
らないままに急展開したような印象があります。国内農業の生産基
盤強化に向けて取り組みを進めている最中です。
グループの会合では、農林水産業者や食品産業者の懸念が明らか
になっています。また、輸出促進支援への期待を踏まえて「攻め」
と「守り」の両面から交渉に挑んでもらいたいと思いますし、現場
へこれ以上の不安が広がらないような情報開示も同時にお願いして
まいる所存です。
【自民党米作りプロジェクト】
西日本では、田植え真っただ中の地域もあると思います。
先日、自民党の新たな試みとなる米作りプロジェクトに妻と事務
所スタッフで参加しました。田植えをした事もない国会議員が農政
の何を語れるのか。国会議員が農家の気持ちを理解し、もっと農業
の大切さを伝えるべきであるという二階幹事長の発案から企画がス
タートしました。私も幹事長の思いに共感する一人として、プロ
モーションメンバー(推進委員)として参画させていただいていま
す。
当日は、天気も良く、気持ちの良い風が吹くなか、二階幹事長を
筆頭に総勢88名で田植えを行いました。図らずとも「88」。この
「88」という数字に米作りの本当の意味があります。米作りは全部
で八十八の工程があると言われています。プロジェクトではその中
の1つの工程の「植える」作業を行いましたが、米作りはこれだけ
では終わりません。
おそらく、国会議員が携わる工程は田植えと稲刈りだけだと思い
ます。米作りの本質的な苦労はまだまだ先にあります。毎日の水の
管理、施肥防除、草刈りなど大変な作業だらけです。
私も学童農園に水田を提供していますが、田植えをした後の管理
が一番大変です。しっかりと収穫していただくために細心の注意を
払い、圃場や生育状況を管理していくことになります。
今回、この取り組みに意義に賛同し、圃場を提供してくださった
方々、JA西東京、JA東京中央会、JA全中その他多くの皆様に
感謝の気持ちが尽きません。
農業の尊さをこれからも伝えていくよう頑張ります。
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