【秋田やまもと】藤木眞也農水大臣政務官は29日、7月の記録的大雨で被害を受けた能代市と三種町を訪れ、被害の状況を確認した。水田への土砂流入や冠水などの被害が発生した常盤川流域の能代市常盤地区と、三種町の鵜川揚水機場を視察。県や市、町、JA関係者らが立ち会い、被害についての説明を受けた。
揚水機場は、大雨により電気設備が浸水し、ポンプが停止。JA秋田やまもとの調べによると、現在でも周辺の約130ヘクタールへの配水に影響が出ている。
視察後は意見交換会を開き、JAグループ秋田からは、JA秋田中央会の小松忠彦会長、JA秋田やまもとの竹内孝一組合長、JAあきた白神の工藤寿博専務、JA秋田県青年部協議会の伊藤達也副委員長らが出席。被害状況やそれぞれの要望について意見を交わした。
竹内組合長は「農業共済金支払いに向けた早急な取り組みなどの農業支援と併せて、揚水機場の復旧支援をしていただきたい」と訴えた。伊藤副委員長は「自身の圃場(ほじょう)も冠水の被害を受けた。農地の早期復旧や次期作に向けて農業者の意欲につながる対策をお願いしたい」と話した。
会の冒頭には、甚大な被害を受けて、JAグループ秋田が復旧に向けて緊急要請を行った。農地・農業用施設の復旧支援、営農継続に向けた再開支援など、被災農家が農業経営を継続できるよう支援を求める要請書が手渡された。
藤木政務官は「一日も早い復旧に向けた取り組み支援に力を入れたい」と述べた。
【2023年08月30日付日本農業新聞掲載】