土砂崩れが起きたミカン畑の前で生産者らから話を聞く藤木政務官(左から3人目)(28日、和歌山県有田市で)
藤木眞也農水政務官は28日、6月上旬の大雨で被害を受けた和歌山県と奈良県を視察し、産地関係者と意見交換した。近年、災害が激甚化していることを踏まえ、藤木政務官は「(被災農地の復旧に当たり)現状復旧だけでなく、大規模災害に備えた農地にする改良復旧も後押ししたい」との考えを示した。
両県では、特産のミカンや柿の畑で土砂崩れが相次ぐなど、大きな被害に見舞われた。藤木政務官は「農家のやる気に水を差さないように、できるだけ早期の災害復旧を心がけたい」と強調した。
和歌山県では、全国有数のミカン産地を擁するJAありだ管内で、土砂崩れが起きた畑を視察。意見交換会で森田耕司組合長が「生産性の向上につながる改良復旧をお願いしたい」と訴えた。
奈良県では、市町村別で柿の生産量日本一の五條市で関係者らと意見交換。JAならけん西吉野柿部会の田中直樹部会長は「スピードスプレヤーが通る園内道の復旧支援をお願いしたい」と訴えた。
【2023年06月29日付日本農業新聞掲載】