JAなめがたしおさいは、干し芋、冷凍焼き芋をはじめとしたサツマイモや、県オリジナル品種のイチゴ「いばらキッス」を使ったグミなど、JA産の農産物を活用した加工・販売に力を入れている。
サツマイモは同JAで2番目の規模を持つ基幹作物。行方台地と呼ばれる起伏に富んだ傾斜地で、水はけの良さと栽培に適した土壌から品質の良いサツマイモを生産する産地だ。2017年、JA甘藷(かんしょ)部会連絡会が農業分野で最高の栄誉の天皇杯を受賞。JAでは365日おいしい芋の出荷体制を整え、焼き芋の店頭販売で消費、需要を伸ばした。冷食需要の伸びを見越してJA産の冷凍焼き芋の販売にも取り組む。
キュアリングという、長期保存可能な環境を整えることで、熟成し、焼き芋に最大に適した時を見計らい加工し冷凍、全国へ流通している。また、JAで商品開発した「いばらキッスのいちごグミ」も好評のため、JA全農が手がけるニッポンエールブランドへと派生し、北関東のコンビニエンスストアなどで販売している。
JA営農経済部営農企画課で、6次産業化を進める会田春美次長は、「付加価値をつけることでさらなるブランド力アップを図り、生産者の所得向上と、産地やJAの認知度向上、地域活性化へとつなげたい」と話す。
JAでは、公式ホームページオンラインストアの他、JAタウン、茨城県のお取り寄せサイト「いばらきメイド」、行方市と連携した「なめがたさんちの特選マルシェ」など多くの販売チャンネルを持ち、JA産の魅力を発信している。会田次長はJAグループ茨城のユーチューブチャンネルに出演し、カカオ加工に取り組む水戸農業高校生、藤木眞也参院議員と6次産業にまつわる対談を行った。動画は近日公開の予定だ。
(なめがたしおさい)
【2022年4月23日付日本農業新聞掲載】