自民党畜産振興議員連盟(森山裕会長)は14日、国会内で総会を開き、2022年度畜産・酪農対策の決定に向けて議論した。出席議員からは、新型コロナウイルス禍で積み上がった脱脂粉乳など乳製品の在庫対策を求める声が相次いだ。自給飼料への支援充実なども含め、担い手の意欲を後押しする対策を訴える声も上がった。
森山会長は、生乳の需給緩和と配合飼料価格への対応が大きな焦点だとし、「生産者が意欲を持って再生産するため、(対策を)どう決定するかが最大の課題」と強調した。
伊東良孝畜産酪農対策委員長は、生産者が拠出金を出して乳製品の在庫解消対策を行っていることを挙げ、「国も応分の後押しをしてほしいとの声がある」と強調。在庫対策の具体化へ、消費拡大などの取り組みも含め「幅広い目で方策を考えるべきだ」と述べた。
藤木眞也氏も在庫処理対策を求めた他、自給飼料の生産基盤の強化が重要だとし、同省に対して「飼料生産の助成体系を確立してほしい」と求めた。
政府が温室効果ガス削減を推進する中で、ガスの排出源として畜産・酪農に風当たりが強まることを懸念する意見もあった。赤澤亮正氏はガス削減へ同省が掲げた「みどりの食料システム戦略」を巡り、「丁寧に説明しなければ生産現場が動揺する」と訴えた。
総会には、JA全中など生産者団体も出席し、在庫対策や所得確保に向けた予算確保を要請した。